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「何かを使う、買う、やってみる。」成功と失敗の物語

シリコン灯油

シリコンシーラント+灯油で作られたものがシリコン灯油と呼ばれます。youtubeでは、これをタイヤに塗布した実験的な動画が多数公開されています。

 

割合 灯油:シリコンシーラント

基本は1:1かと思います。使用目的に合わせて試しながら割合を変えていく必要があります。また、作業性や塗布道具の観点から粘度を考えることも必要です。

 

ゴムとの相性

ゴムは大きく分けて2種類あります。天然ゴムと石油から作られるゴムです。シリコン灯油が使えるのは後者の方です。ゴムとひとくくりに考えて使用するととんでもないことになります。

 

一輪車(猫)

外に放置して使っている一輪車(猫)は、すぐに錆びが出てきます。そこで、塗料をはがし再塗装しようと思いました。やすり、ディスクグラインダー、スクレーパー、あらゆる道具を駆使してもなかなかきれいにはがせません。電動系の工具を使うと、荷台の金属部分から激しく音が出て近所迷惑になります。

 

最後の手段として、ホームセンターから「塗料はがし」を買ってきました。それなりにはがすことはできて作業性も悪くないのですが、使用量が多いです。

 

初めはピッカピカにしてやると意気込んでトライしたものの、挫折して6.7割くらいしか剝がせませんでした。その後、何十年も放置されていたペンキを車庫から持ってきて、刷毛で塗りました。

 

そうして使っていると、半年もしないうちに錆が出てきました。下処理がまずかったし、刷毛で塗ったのもよくなかったです。完全に失敗です。「塗料はがし」は高価です。一連の作業で、トータルでは一輪車が買えるほどの出費になりました。何をやっているのか、本末転倒の大失敗でお恥ずかしい限りです。

 

それからしばらくして、「シリコン灯油」のことを知ってチャレンジすることにしました。

 

実際に

シリコンと灯油は1:1で混ぜたものを使用しました。廃品利用のナッツ缶に入れてかき混ぜます。根気よくやらないとなかなか混ざりません。

 

実験のため、以前、「リール3号機」でお話しした、交換タイヤにも塗りました。

 

半年ほどして

金属部分には、錆が少しだけ浮いていますが、塗料の時よりとても少ないです。そして、塗りが良くなかった部分にさび落としもせずに上塗りしました。それから数か月たってもそんなに錆は浮かんでいません。

良かったことが一つあります。透明になったので、錆や劣化部分がすぐにわかりやすくなりました。

 

タイヤ部はどうでしょう。ゴムに対する悪影響はないようです。劣化を防ぐ効果はありそうです。こちらももう一ついいことがありました。防汚効果です。水と洗車ブラシで汚れを洗い落としやすくなりました。

 

車のタイヤに使うのは

個人的には、お勧めできません。安全と人命に関わることですから。「実験です。自己責任です。」と断りは入るものの、タイヤが走行時に道路と接する面に使用し、実際に公道で負荷をかけて走行する動画は、自己責任の範囲を超えていると思います。

 

別な対象として

木製の塀に塗ってみました。こちらは、塗りやすくするために混合比率を変えました。数か月たってから見てみると、なんとなく防虫、防腐、劣化防止効果はあるような気がしました。少し希釈しすぎた割合だったと思いました。こちらは、もう少し試行を続けたいと思います。

 

気を付けること

作業時

屋外で作業するのは当然のこととして、におい対策と火気厳禁であることは絶対条件です。大量に使用すると、乾燥するまでは灯油臭で近所迷惑となりますのでご注意ください。

 

使用目的

紫外線、排気ガス酸性雨、塩害、錆などに対する保護や劣化対策を目的とし、安全に関わるものについては対象外とした方がよさそうです。

 

使用対象

当然のことですが、「灯油」に対する耐性のある素材。金属部、木部など。

 

 

とても抽象的にはなりますが、屋外で、孤立していて、火気が関係ないものに対しては、シリコン灯油はとても役立つと思います。

 

※余談※

灯油やガソリンは、本来の用途以外に、シールはがしの残り跡あるいはいろいろなものの洗浄にとても役立ちます。取り扱いには十分気を付ける必要がありますが、有用なものであることに間違いはないです。