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「何かを使う、買う、やってみる。」成功と失敗の物語

少子化

ロート製薬のアンケート結果が数日前に発表されていました。

 

対象:18~29歳、未婚男女、400人
回答:「将来、子どもを欲しくない」55.2%

 

政府と地方自治体が行っている政策は、「今いる子ども」中心です。医療費、教育費、給食費・・・このようなものに重点が置かれています。

 

将来の子どもという意味においては、不妊治療への補助が代表的な一例かと思います。その政策の是非は置いておくとしても、数としてだけ捉えたら少子化対策としての費用対効果は極めて低いものと思います。

 

アンケートの結果を見るまでもなく、現在の少子化対策は、将来の子ども(人口)増につながるかどうかはとても疑問です。こちらも短期的な人気取りかと思います。報道される「街の声」は、都合の良いインタビューがあるだけです。予算は消えてなくなるものに使われ、長期的ビジョンを持った使われ方はしていないなと思います。

 

個人的には、「最大多数が幸せと思える国になったら、この問題が解決される。」と思っています。そうすると少子化対策と声高に受けのいい政策をしなくても、日本丸の将来を考えた未来ある投資に予算を振り分けられると思います。

 

話は変わります。主に地方における現状です。私立高校へも無償化が広がって起こったことは、学力の著しい低下です。それ以前は、親の経済的負担を考えると「頑張って公立高校へ行きなさい。」という感じでした。ところが無償化が始まると制約が無くなりました。その時点から急激に学力の低下が始まりました。

 

少子化に対応するための高校再編と再々編が行われました。それでも、現在の公立高校競争倍率は、0.9~1.0程度です。受験での競争にもまた賛否両論あるかと思います。しかし、現実問題として、定員割れ問題が著しい学力低下につながっていることは間違いありません。主観的すぎると捉えられてはいけませんので実例を挙げます。

 

地域トップクラスの進学校A
高校入試5教科合格ライン(昭和中期までは3教科でした。)
昭和後期 350点 平成 310点 令和5年度 250点 
※こちらの高校の情報をネットで検索すると偏差値や合格ラインが出てきますが、全く正しくありません。点数開示と教員の方のお話を根拠にした点数です。令和6年度は、250点を更に下回るものと推測されます。

 

実業高校B
~平成 270~250点 令和3年度 200点
令和6年度は、すべての「科」において倍率が1.0倍を初めて切ったので、更に下がるものと推測されます。

 

少子化は想像以上に進みすぎて、過去数十年間の制度や政策を少し変えるだけでは学力低下への対応ができません。個別にはとてもよい新しい取り組みがあちこちで始まっていると思います。しかし、もっと大きく国全体で考えないと、GDPの話に限らず、先進国から脱落のカウントダウンが止まらないかなと思います。