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「何かを使う、買う、やってみる。」成功と失敗の物語

バドミントン ガット張り 使ってはいけない道具

バドミントンのガット張りを自分でするようになって10年以上たちました。

 

スポーツチェーン店にお願いしていたころ

 

結び目

ガットを張ってもらった当日にプレイして、結び目がほどけることがありました。クレームをつけても信じてもらえません。テニスのガット張りを同じ店にお願いして、結びがほどけたことがありました。こちらは、すぐに対応してくれて、張り直してくれました。実はバドミントンの方は信じてもらえないのではなくて、初めから対応してくれないのです。

 

ガット張りでよくあることなのですが、テニスガットは丈夫で、張ったばかりで切れることはまずありません。しかし、バドミントンガットは張ったばかりで切れる可能性が十分にあり得ます。だから対応してくれないのです。

 

ガットが切れる箇所

ガットが切れる箇所は、メインストリング、サブストリング(わかりやすく言うと縦糸、横糸)に関わらずあらゆる場所でした。

 

 

自分で張るようになって

人様の物を含めて、300本以上のラケットにガットを張りました。その中で横糸が切れたのはわずか3本です。更に他はすべて中央にある縦糸4本のうちのいずれかでした。この切れ方にはとても納得しています。99%が望ましい場所で切れているからです。

 

結び目について

初めのころは右も左もわからず素人の結び方をしていました。少し慣れてからは、お店のやり方を真似しました。更に調べてからは、テニスガットの結び方である、リチャード・パーネル・ノットを使っていました。メリットは、結びが強く結び目が絶対にグロメットを通り抜けないということでした。デメリットは、きつく結べないということでした。今はまた結び方を変えました。絶えず結び方を調べてよいものを求めるようにしています。自分で張ったもので結び目がほどけたことはありません。

 

 

※ここからは先は私見になります。

正しい道具を使ってはいけない。

スターティングクランプ 正面

スターティングクランプ 側面

画像の道具は、「スターティングクランプ」と言います。約9,000円もします。締め付ける力が強力です。女性だと開くのにも苦労するかもしれません。ガットを張り始めるときに使う道具です。

 

画像では、余ったガットを挟んでいます。

ガット

ガット 拡大

わかりにくいかもしれませんが、スターティングクランプで挟むと、赤丸部分のようにガットがつぶれて傷みます。ガットを張り始めた一番初めに、すでに切れる要因を作ってしまっているわけです。

 

張り始めにスターティングクランプを使ってはいけません。

 

もう一つ使ってはいけない道具があります。それは、目打ちです。こちらは、ストリングセットなどに2本初めからついている道具です。ガットの仮止めとして、グロメットに差し込んで使います。この使い方には、二つの危険性が潜んでいます。一つは、グロメットに強く差し込めばガットがつぶれるということです。もう一つは、すでに通してあるガットに誤って刺してしまうことです。

 

目打ちをグロメットに差し込んで使ってはいけません。

 

とあるスポーツ店で面白い光景を見たことがあります。ガット張りの途中のバドミントンラケットに目打ちが2本差し込まれていたシーンです。

 

では、どうすればいいのでしょうか。どちらもフライイングクランプを使用すれば問題解決できます。

 

 

クランプについて

固定クランプ

ストリングマシンに固定して使う(テニス、バドミントンで別)

スターティングクランプ

スタートには使わないように(笑) 別用途あり

フライイングクランプ(別名フローティングクランプ)

 

力の強さ

スターティングクランプ>>固定クランプ>>フライイングクランプ

 

接触面積

フライイングクランプ>>固定クランプ>>スターティングクランプ

 

ガットを傷つける可能性

スターティングクランプ>>固定クランプ>>フライイングクランプ

 

※固定クランプだけは、ネジで調整して挟む力を変えることができます。

 

 

まとめ

マニュアル通りにガット張りをすれば使用するはずのスターティングクランプと目打ちは、使うのを避けた方がガットに優しいです。

 

 

おまけの話 ニッパー

ニッパーは、専用の道具よりもっといいものがあります。バドミントンあるあるを紹介します。

グロメット

 

プレイ中に、劣化したグロメットが外れて、そろばんの玉のようにガット上を行ったり来たりするようになることがあります。画像では参考までに新しいもので示しました。劣化すると途中から割れて、ガットを通している部分が分離することがあります。

 

そういう時はたいてい、恐々ニッパーで切り取ることになります。カッターやハサミは怖くて使えませんし、うまくいきません。そうして、私は過去に一度、誤ってガットを切ってしまったことがあります。

 

それを解決できるニッパーがあります。

ガット張り用ニッパー

 

特殊ニッパー

上の画像は、セット品の一つのガット張り用ニッパーです。下の画像は、特殊なニッパーです。刃の部分を画像で比較していただければ違いがわかると思います。このニッパーを使えば、先ほどのような状況の時、簡単に問題解決できます。ガットの上を滑らせるようにグロメットを切断すれば、ガットを傷めることはありません。ストリンガーだけではなく、普通のプレイヤーでも持っていると便利な道具です。

 

更に、このニッパーは、通常のガット張りでも役立ちます。ガットの先端を斜めにカットすると、グロメットにガットを通しやすくなります。この時、特殊ニッパーで切るとつぶれずに切り口がきれいになります。専用品やDIY用のニッパーでは切り口が膨らみます。

 

模型用ニッパーで検索するとニッパーにもいろいろ種類があることがわかります。専用品でもなくDIY用でもなく模型用が一番役に立つかと思います。キーワードは「薄刃」か「模型用」です。